2023年1月のこと

 久しく動かしていなかったブログだが、2023年の目標として、アウトプットを増やすということを掲げ、1か月に一度はブログを更新することをその下の階層にある目標と決めた。本が好きで、なにか文章を書くことをしたいという気持ちが心の奥底にうっすらと、でも消えることなく積もっている。いつも中途半端になってしまうが、せめて今年のこの目標は全うしたい。

 前の記事では転勤になることを書いているが、そのプロジェクトは紆余曲折ありつつも終了して、2022年の4月からは東京で生活している。観光地が近い場所だが下町の雰囲気もある場所に家を借りていて、案外スーパーなども多くて住みやすい土地だ。交通の便もよく、週末は美術館に行くことを繰り返している。1月は、三菱一号館美術館で開催されている「ヴァロットン―黒と白展」、国立西洋美術館の「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」、アーティゾン美術館の「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」を訪れた。ヴァロットンは白黒の版画がかっこよかった。ただ写真撮影OKにはしないでほしかった。写真撮影の音で気が散るし、作品の前では作品を見る経験を第一にしてほしいし、写真を撮る人に配慮して鑑賞しなければならない気がしてしまうし、どうせ後から見るわけでもないのだし、見たいなら作品名で画像検索するなりすればよいし、作品保護の観点から見るとよくないのではないか、などとモヤモヤしてしまう。SNS等に写真がアップされ、それを見た人が展覧会に来場し、結果として文化の普及に貢献している面があると思ってはいるが、どうにも割り切れない自分もいる。
 ベルクグリューン展は行く時間が遅かったため、後半は閉館時間が迫ってしまい駆け足で鑑賞したのが残念だった。すべてをゆっくり見られると思っていたのだが、計画が誤っていた。ピカソよりクレーが気に入った。画面がます目のように分けられ、1ますが1色に塗られ隣り合った色とグラデーションをなしているタイプの作品が好きだ。
 オペラ座展は、いったい何が展示されているのかわからないまま訪れたが、思いがけずマネやドガの作品が展示されていて幸運だった。また、ジャック=エミール・ブランシュの≪『シェエラザード』のイダ・ルビンシュタイン≫とアンリ・ジェルヴェクスの≪オペラ座の仮面舞踏会≫もかなり好きだった。大学1年のときの西洋美術史の授業で、「美術館に行くのは目のごちそうだ」とか「行ってみるとびびっとくるものがあり、それが面白い」というようなことを言われたのが頭に残っている。確かにそうで、不意に好みの作品に出会うことがあり、そこから同じ画家の作品を調べてみたり、周辺の画家や歴史などが気になったり、興味が広がることもある。社会人になってからはなかなか学びの時間が取れないのだけれど、世界史だったり、美術史だったり、もっと学びたいなと考えてはいる。

 東京での暮らしの話のはずが、美術館に行った話になってしまったが、仕事の話に戻ろうと思う。以前と大きく変わったことの中に、働き方もある。前はほぼ毎日出社していたが、今は基本的には週4でテレワーク。テレワークはよくない。対面で働いてきたことがあったうえでリモートになる場合は、ある程度信頼関係もできあがっているため、そこからリモートで働くことになってもそれほど支障がないように思うが、新しい人たちとあまり会う機会もなくほとんどリモートで仕事をするとなると、信頼関係を築くことが難しいと感じている。週に一度会う人もいるが、これまで1、2回しかあったことがない人もおり、そういう人たちにお願いごとや相談ごとをするのは、なんとなく気おくれしてしまう。わたし個人の考え方による部分もあると思うが、リモートで働くのは向いていないと思う。よくないとわかっていつつも、ちょっと暇になるとさぼることもすぐできてしまうし。


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 今年の秋冬は服をあまり買っていない(おそらく)ためか、最近服がほしくてたまらず、YouTubeで2023年春のトレンドを解説する動画を見てみたり、雑誌を見てみたり、好きなブランドのオンラインストアを見てみたり、ウインドウショッピングをしてみたり、している。すでに、クリームイエローのニットを買ってしまった。めずらしくオンラインで購入した。ちょうど黄色のチューリップも家に迎えたところで、ここ数日は特段冷え込んでいるというのに、なんだか少しだけ春めいた気持ちになる。

 

 

 また、ここ何年かずっとほしいと思っていたHARUTAのローファーも購入。シンプルなものと悩んだが、今持っているパンツやスカートはシンプルなものが多いため、キルトローファーのほうに決めた。タッセル付きもかわいくて悩んだ。履いて散歩してみたが、かかとまわりが硬いような気がする。きっと履いていくうちにやわらかくなっていくのだろう。実はローファーという履物を持つのははじめてだ。高校生のときに履いていた人も多いのではないかと思うが、わたしの高校は私服だった。なのでずっとあこがれていた靴のような気がする。大切に履きたい。