さいきん手に入れたちょっといいものたちのこと

 今回は、さいきん手に入れたちょっといいものたちのことについて書こうかと思います。今年はボーナスをそれなりにもらえたけど、どかんと使うことがなかったので、気になっていたものやびびっときたものをちまちまと購入した。どれもお気にいりになって、身につける日にテンションが上がるので、どれも手に入れてよかったと思っている。

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1.HTHREE バックルパンプス ペールグレー
https://jp.pinkoi.com/product/zcLwyiyL

 HTHREEはTwitterで見かけて5年くらい前から気になっていたブランド。どの靴もとってもかわいいのだけれど、少し高いのと、台湾のブランドのため日本に店舗がないから試着ができないのとで、ずっと買うのを悩んでいた。今回は、出社が増えたので仕事にもはいていけそうなパンプスを買うときめていて、サイトとにらめっこした結果このパンプスをえらんだ。どの靴もとってもかわいくて、いまサイトを見ても、どれもかわいくてまたほしくなってしまう。あまり見かけないような色あいがすき。このパンプスも、グレーというなまえなのだけれど、グレーがかった青のようにも見えてとてもかわいい。大きめについた飾りの金具(?)も、あるようでないデザインでとてもかわいい。
 注文してから、足のかたちをなぞって書いたものや、パンプスをはいたときの足の写真なんかを送るので、通販といえども合わないものにはならないだろうという安心感があった。制作が終わって発送しますという連絡があり、注文から1か月ほどして、やっと手元に届く。宅急便をうけとって、どきどきしながら包みをあけて、対面したときのよろこび!くつを手に入れたときのなかで、いちばんこころがおどったと思う。開けてみて履いてみて、さらにテンションが爆上がり。だいじに長く履きたい。

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2.unitude ROUTE HANDBAG - LIBERTE BLACK
https://www.unitude.com/ja/products/en-route-handbag-liberte-black

 上記のサイトは公式のものなのだけれど、わたしはBUYMAで買った。ここ3年くらいしごとのかばんを変えていなくて、そろそろ別のものにしたいかもという気持ちから。また、これまではPCを持ちあるくのが必須だったので水筒などを入れるサブバッグと2個持ちにしていたのだけれど、今年度にはいって常駐先にPCを置いていけるようになり、かばんはシンプルに1個持ちに変えたかったので。
 なんとなく電車はこわいからきちんと口がしまるかばん、でもチャックじゃないかばん、そしてひととかぶらなそうなかばん、と調べていってたどりついたのがこの子。わたしは服や靴やかばんやアクセサリーに「この子」と言ってしまうタイプ。シンプルですき。思ったより横幅がひろくて気になるときはあるけれども、しばらくはいっしょに通勤しようと思っている。にもつはなるべく少なくいたいのだけれど、なかなか少なくはならず、必要だと思っているものがすべてはいるのでよい。

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3.nichinichi Star Pierces [silver]
https://nichinichi-shop.com/?pid=151682981

 わたしはなまえに「星」の字がはいっているので、星モチーフのアクセサリーはぜったいに身につけないと決めていたのだけれど、それをやぶってしまうほどにこころひかれたアクセサリー。エメラルドグリーンとうすいピンクのガラスの色あいがうつくしい。nichinichiさんのアクセサリーはどれもほしくなってしまう。ずっとほしいリングがあるのだけれど、それはまだ手に入れられていない。

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4.Nishane Fan Your Flames
https://noseshop.jp/collections/nishane/products/146371796

 なんとなくこっくりした香りがほしいと思っていて、NOSE SHOPでいろいろ試していてびびっときたもの。一度はムエットだけもらって帰ってきたのだけれど、毎日のようにそれを嗅いでいるじぶんがいて、つぎに行ったときにはお会計をしていた。香水にはあかるくないから、じぶんがいいと思っているのがどの成分なのかはわからないのだけれど、書いてあることをみるに、ココナッツとラム、タバコのかおりなのだとおもう。セクシーさのあるかおり。女性でも男性でも似合いそうなかおりだと思う。この秋冬はこの香りに似合うということを軸に、装いをかんがえていきたいと思っている。

「情熱の火を燃やせ。その火を共に扇ぐ同志を見つけよ」。ココナッツ片手に水タバコをくゆらせ、仲間と明け方まで語らう濃密な時間。やがて来る日の出に向け、これは人生を祝福する香り。

というあおり文句もたまらない。香水は肌にのせると変わるというのを聞いたことがあるが、わたしの肌にのせると、おもったよりも甘いかおりになっておどろく。それでもいいかおりで、しごとをしているときにふと香ってきたりするとテンションがあがる。

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番外編.職場のひとにもらったかぼす

 雇用延長ではたらいている、もうおじいちゃんとでも呼んでしまいそうなひとが職場にいるのだけれど、そのひとは趣味で果樹をそだてている。今年は柑橘類が豊作だそうで、かぼすをおすそわけしてもらった。まずはかぼすサワーにして飲んでみている。さわやかで少し苦みがあっておいしい。そしていまも、かぼすサワーを飲みながらこれを書いているのでした。

 

2023年7月のこと

 帰省中の実家からお送りしています。

 この3連休は実家に帰ってきている。今日はばあちゃん家に行って顔を見せて、実家にもどってからおにぎりと、きゅうりのつけものと、じゃがいもと玉ねぎの炒めもののおひるごはんを食べて、甲子園を見るともなく見て、すこし昼寝して、という夏休みっぽい日。ちなみにきゅうりとじゃがいもと玉ねぎは、父が趣味でやっている畑でとれたもの。実家は窓が多くて風がよく通るので、エアコンなしでもそこまで暑くなくて、エアコンの涼しさではない風の涼しさがここちよい。暑くないのは、東北だからそもそも気温が低いというのもあるかもしれないが。いま自分が住んでいる家では常にエアコンだのみで、会社ももちろんエアコンで冷えていて、そうではない涼しさがいいなとおもう。

 さて、いまわたしはこの文章を実家のリビングで書いているわけなのだが、PCは重そうだったので持ってきておらず、軽いキーボードを買って、iPadにキーボードをつないで入力してみている。Windowsに慣らされたわたしは、iPadでのキーボード入力に慣れるには時間がかかりそうだ(たとえば、F10を押しても半角英数になってくれないとか、入力とちゅうで変換されていってしまうとか。設定とかの問題なのかもしれないけれど)。社会人になるまえはキーボードで入力するよりスマホで入力するほうが速かったけれど、いまはキーボードで入力するほうがおそらくはやいので、わざわざキーボードを導入した。これからも家の外で文章を書くことがあるかはわからないが、これはこれでうまく使えたらいいなと思う。


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 前回も、その前から1ヶ月以上経っての更新になったが、今回も1ヶ月以上経ってしまい、気づいたらお盆。とはいっても夏季休暇を取得できたわけではなく、この3連休だけがわたしのお盆休み。仕事の関係上、9月いっぱいくらいまでは長いやすみを取ることはできなさそうなので、10月以降に連休を取得するつもりだ。そのときは世間一般では多くのひとが休みをとる時期ではなさそうなので、空いていそうだしすこし遠出ができたらいいなと思う。

 とはいっても最近も遠出していないわけではなく、7月後半から3週連続で遠出がつづいている。どれもたのしい予定だったのだけれど、さすがにすこし疲れたとも思っていて、来週はひさびさに家でゆっくりできるなと安堵している。

 7/29〜30は、愛知県の知多半島、内海への合宿。まえにいた部署の先輩たちと1泊2日で海に行くのが恒例行事となっており、それを「合宿」と呼んでいる。こういう誘いでもなければ海に行くこともないだろうから、ありがたく思っている。1日目は海の家でビールを飲んで焼きそばや焼き鳥なんかを食べ、うきわをふくらませて海にはいってうきわでぷかぷか浮かび、2日目はバーベキューをして肉や魚を食べてやっぱりビールを飲み、すこし海にもはいった。夏らしい遊びができてうれしい。泊まった旅館の部屋がオーシャンビューだった。これは夜、部屋の窓からの光景。iPhoneのナイトモードの仕様というだけなのかもしれないが、見返してみたらうつくしく撮れていた。

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一緒にいた後輩が、実はくらい趣味があるんですよね、ときれいな石をひろっているのもよかった。びんに入れて飾っておくそうだ。石ひろいを目的に、1人でとある島にわたって海岸をあるいたこともあるという。

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 8/5〜6は、ポケモンGOのイベントで大阪へ。炎天下のなか会場の万博記念公園をねり歩いてポケモンをつかまえた。6日はほぼノープランで、お笑いでも見ようかとなんばに行ったところ、なんばグランド花月も、よしもと漫才劇場も満席になっていて見ることができなかった。近くの喫茶店でコーヒーを飲み、なにをするか検討した結果なぜか映画「キングダム 運命の炎」を見ることとなった。前作、前々作も劇場で見ていたので、また見に行くつもりではあったのだが、大阪にきて映画を見ているんだろうね、と笑った。吉沢亮がすきなのだが、今作は玉木宏の色気にこころ惹かれた。よく考えると、小学校中学年くらいのときにすきだった芸能人は玉木宏だったため、こころ惹かれるのも無理はないのだった。

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2023年5月のこと

 1か月に1回の更新が目標だったのに、5回目にしてさぼってしまった。書きかけてはいたのだけれど、4月に異動して、ちょうど慣れてきて忙しくなってきたところだから仕方ない、と言いわけしてみる。どこかの月で2回書くこととして、12回書ければ目標は達成ということにしたい。

 

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 5月といえばゴールデンウィーク岐阜県白川郷・高山へ旅行に行ってきたので、そのときのこと書こうと思う。


 1日目。早起きして名古屋駅近くでレンタカーを借り、いざ出発。白川郷の手前までは、ゴールデンウィークのわりにそこまでの渋滞もなかったのだが、白川郷近くで高速を降りたらめちゃくちゃ渋滞していた。1時間半くらいのろのろと進み、昼すぎくらいに駐車場に車を止めることができた。ちなみに、わたしも免許証を持っているものの、もう何年も運転していないペーパードライバーのため、2日間恋人に運転を任せた。ありがとう、ありがとう。

 冬の雪景色のイメージがある白川郷だが、初夏、さわやかなようすもよかった。合掌造りの家たちをぶらぶらと見ながらお昼ごはんの場所を探し、入ったお店で朴葉味噌定食を食べた。この味噌があれば、ごはんを何杯も食べられそう。そのあと、坂道をのぼって展望台からまた風景を眺めた。白川郷ははじめて訪れたのだが、現在もふつうに生活しているひとがいることを知っておどろいた。重要文化財に指定されている、和田家という建物のなかも見学したのだが、ここから先は住居などと書いてあり、こっちは山と合掌造りの建物がきれいだなあなどとのんきに楽しんでいるが、住む場所が観光地になっていると落ち着かないのではないか、などと勝手に心配になってしまった。

 

 

 せっかくの旅行だからと温泉のある旅館を予約していて、1時間ほどかけて高山の旅館に移動。広縁のある旅館。広縁だいすき。あのスペースでゆっくり煙草を吸うことができるとなおよいのだが、それができる旅館は少ない。一息ついてから温泉にはいった。すぐにのぼせてしまうので長風呂できず、長く入っていられるひとがうらやましいのだが、みじかい時間だとしてもひろびろとして足をのばせる温泉は、きもちよかった。また、よるごはんに食べたあまごの塩焼きがおいしかった。あまり川魚を食べる機会がないので、新鮮なきもち。

 

 

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 2日目は高山。なんとなく町並みが有名というイメージはあったのだが、看板に「古い町並」と書かれていて、そんなざっくりした名称なの?とおどろいた。調べてみると、商人町として発展した上町と下町、それぞれ三筋の通りを合わせて「古い町並」と呼ばれているとのこと。きれいな町並だった。いろいろお店が並んでいて、町並を見ながら歩いたり、酒屋さんに入ってみたり、おみやげやさんに入ってみたり、飛騨牛の串焼きやコロッケを買って食べてみたり、ザ・観光というかんじのすごし方をした。

 高山陣屋という、江戸時代の役所だった建物も見学した。釘の頭を隠すための真向兎が見どころのひとつらしい。建物内ではけっこうたくさん真向兎を見つけることができた。結局なにも買わなかったが、朝市も見た。おひるごはんは高山ラーメンを食べた。スープの色が濃くて、具材もシンプルなかんじ。

 

 

 帰りもそこまで渋滞に巻き込まれることもなく無事帰宅。比較的のんびりすごした旅行だった。じゅうぶん楽しかったけれど、つぎは、ゴールデンウィークみたいな連休じゃなくて、人の少ない時期に旅行に行きたいなと思った。

 

2023年4月のこと

 4月から異動になり、昨年度のコントロールのきかないプロジェクトから抜けることができた。気が楽になった一方、わたしが異動した先のプロジェクトにもともといた人が、わたしの異動元に異動することになったため、ひどい状況に陥らせてしまうことに罪悪感のようなものをおぼえてもいる。数か月かけて相互に引継ぎをおこなうことになっていて、今は教わったり教えたり、両方のプロジェクトにかかわって仕事をしている。つよい希望を伝えていたわけでもなく異動になったのであれば、ここまで負い目を感じることはなかっただろうが、今回、かなりつよく、このままでは無理だと上司に伝え、その結果異動が決まったため、向こうが異動になってしまったのはわたしのせいということになるように思われ、勝手に負い目を感じている。異動先のプロジェクトは、コントロールがきいていて資料もあって人もおだやかに感じるので、向こうに離れたいという気持ちはうすかったと思う。まずはしっかりと引継ぎをして、異動先できちんと仕事ができるように、目の前の仕事を仕事としておこなわねばならないが、この申し訳なさはずっとつきまとうのだろうか。

 相互の引継ぎということで、打ち合わせは2倍になり、教える時間教わる時間が増え、今月は仕事ばかりの月になってしまった。


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 アーティゾン美術館の「ダムタイプ|2022:remap」を訪れた。うすぐらい中、なにとも言えない音がひびいて、赤の文字やしろい光が、壁の半分くらいの高さ、目線より少し上くらいの高さを流れていって、なにか大きなものに触れているようだった。音の中には、時折だれかささやくような声が聞こえてきて、どんな技術なのかわからないが、耳元でささやかれているようにきこえる。なにを言っているかはよくわからないのだが、大きなものの使いの精霊が、こちらになにかを伝えようとするようにも感じるのだった。きこえる音は、時間がたつといつの間にか雰囲気が変わっていて、なんだかRPGのダンジョンに迷い込んだときのような幻想的なような、不気味なような、壮大なような音のときもあった。
 中央には上からビデオパネルが下げられていて、その下には鏡がおいてあるからパネルの内容は上でも下でも見ることができて、パネルには、宇宙のたくさんの星のように見えるものだったり、地図のようなものだったり、交差する何本かの直線だったり、が表示されていた。
 壁に映し出される赤い文字はデジタルな文字になっているし、自分にささやきかけるようなスピーカーも、ビデオパネルも、高度にテクノロジーが利用されているはずなのに、ずっと昔からあるものに触れているような気がするから不思議だ。こういう不思議な体験に出会って、それをきっかけに鑑賞者がものごとを考えること、その営みを含めてアートなのだろうと思う。

 

2023年3月のこと

 先週の土曜日は3月11日だった。あれから12年ということになる。14時46分は恋人とポケモンGOをしているうちに過ぎてしまった。ここ何年かは、仕事をしていたり、休みであっても遊んでいたりして、地震が起きた時刻は、気づいたら過ぎていることが多い。そして、それでいいのだと、3月11日は日常でいいのだと思っている。

 わたしは宮城県仙台市仙台港の近くで生まれ育った。あの日津波の被害に遭い、生まれ育った家や小学校、祖母の家、公園など、何もかも当時のかたちで残っているものはない。先日久しぶりにまちを訪れたが、道も建物も何もかも新しくなっていた。もう5年以上前のことにはなるが、最後に訪れたときには、まだ記憶にある道のかたちをしていたはずだ。川は高い防波堤の向こうになってしまっていたし、小学校の跡地には丘が築かれて震災記念碑が建っていた。元祖日本一低い山は日本一低い山に返り咲いていた。これは知っていたことではあったけれど。もう山と呼べる高さではなかったが、登山道や下山道が設けられていて、あの山のことを忘れたくないと思っている人も少なからずいるのだと思った。

 もちろん、記憶を風化させてはならないと思っている。すべて忘れてしまってはいけないし、はるか未来にふたたび地震津波が発生しても、被害を受ける人は一人でも少なくなってほしい。だが、今回の震災の当事者たちが心穏やかに過ごせるなら、日常を取り戻して過ごすことができるなら、発生した時刻にみなが黙祷しなくたっていいと、わたしは思うのだ。


 「当事者」という言葉を使ったが、わたしの中には、当事者だけれど、当事者ではないという意識がある。わたしは津波を見ていない。あのときわたしは高校生で、春休みだった。午前中は部活の練習をして、午後も高校にとどまっていた。家に帰ることができたのは翌日で、変わり果てたまちを目の当たりにはしたが、津波そのものは見ていないのだ。わたしの両親や弟は、それぞれ仕事場や学校が津波の届く範囲、見える範囲にあり、津波を間近で見ている。でもわたしは見ていない。そのことがわたしを「当事者」から遠くさせている。

 そのあと、残っていた家の2階部分での生活、避難所での生活、狭いアパートでの生活、仮設住宅での生活を経験してきたが、それらは大変といえば大変だったのかもしれないが、お金なども含め、大変だったのは大人のほうだったろう。こどもだったわたしは、用意された環境に適応してきただけだ。まちを失った喪失感は人並みにあるし、近くに亡くなった人もいて悲しい思いもしたが、わたし自身はなにも失っていないし、怖い思いもしていないのではないか、そう感じてしまう。

 仮設住宅での生活の途中で、大学に進学して一人暮らしをさせてもらった。家族は仮設住宅に住んでいるのに、だ。わたしは恵まれている。過去問がほとんど解けなかった数学の二次試験が、わたしの受験した年だけ簡単だったのも、まちを失ったわたしに、なにかが味方してくれたのだ、運がよかったのだ、と感じている。実力が及ぼす影響はゼロではなかったはずなのに。最近はそうは思わなくなったが、大きなよかったことがあると、罪悪感と似た気持ちを抱いていた。文學界の連載で読んでいた小林敏明「故郷喪失の時代」にも「罪悪感」というワードが出てきていた気がする。掲載されていた文學界は処分してしまったので、いつか本を買って再読したい。


 トルコ・シリアで発生した大地震も心配だ。できることはないかと募金をしたが、その後の情報を追えていない。

2023年2月のこと

 1か月に一度は書き物をすると決めて2回目。思ったよりもあっという間に日々は過ぎていて、意識しないとできないものだと改めて思う。


 先日、パーソナルカラー・顔タイプ・骨格診断を受けてみた。パーソナルカラーは、1stがクリアウィンター、2ndがブライトサマーだそうだ。顔タイプはフレッシュ、骨格はナチュラル要素もあるがウェーブとのこと。なんだか呪文みたいだ。
 パーソナルカラー診断は、鏡の前に座り、さまざまな色の布が、つぎつぎと顔の下に当てられていき、顔が明るく見えるだとか、くすんで見えるだとか、影が落ちるだとか、そういった見え方から、得意な色味や苦手な色味が判断されていく。ほんとうにそこまでの違いがあるのか?と少しいぶかしんでいたが、黄味の入った色の布を当てられたとき、顔色がくすんで見えたのがわかっておどろいた。パーソナルカラー診断には、4タイプだとか、それをさらに分けた16タイプだとかがあるのだが、今回は私は16タイプの診断を受け(4タイプだとスプリング、サマー、オータム、ウィンターに分かれるので、知っている人は最初に書いた診断結果からもわかると思うが)、ウィンターやサマーに分類される色の中からさらに似合うものを探していくときには、もう違いがわからなくなってしまい、似合いますねとか、顔が負けちゃいますねとか言われるがままにうなずいていたのであった。
 その後、診断されたパーソナルカラーに合った色のアイシャドウやリップなどを試させてもらえたのだが、今まであまり選んでこなかったモーヴ系のアイシャドウや、鮮やかなピンクのルージュなどが、たしかに浮かずに似合っていた。
 顔タイプフレッシュはカジュアルな雰囲気がよくて、骨格的には重心が下にあるのでハイウエストなどを意識するとよいとのこと。また胸元が空きすぎている服はよくない。ウエストインしたほうがいいなとか、Vネックを着ると貧相に見えるなとか、普段思っていたことと合っていることもあった。真っ白や、クリアで黄味のない青、ピンク、紫などが似合うことから、たぶん、女子アナみたいな雰囲気の恰好が合うんだろうな、という気がする。今の気分じゃないからしないけれど。
 パーソナルカラーが知りたくて行ってみたけど、たしかに顔が映える色だとか、くすんで見える色だとか、顔が負けてしまう色だとかがあることがわかり、顔まわりに持ってくる色は少し気をつけてみようかなと思った。本当に着たい服やメイクだったら無視することももちろんあると思うけど。まあ結局は好きな服装や髪形やメイクをするのだし、迷ったときに参考になればいいなと思う。


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 そんな楽しいこともある一方で、仕事がつらいという悩みもある。上司などには年明けくらいに相談していて、みなに人事が発表されるのは2月下旬から3月上旬のはずだから、おそらくすでに異動できるかどうかは決まっているはずだ。どうか別の部署に異動が叶っていてほしい。
 業務量が多くてつらい、というわけではないのだが、がんばる気力が起きない。ごはんを食べたり睡眠をとったりはできているので、ほんとうにまずい状況というわけではないと思う。自分のやりたいことや成長と、今のプロジェクトでのやり方がほんとうに合わなくて、自分のやっていることに意味があると思えないことが問題だと考えている。そもそも何人もが休んだり辞めたりしている今のプロジェクトの仕事の進め方はよくなくって、少しでもよいやり方にしてほしい、と上司たちは望んでいるようだが、私には荷が重かった。


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 先月につづき、今もまた家にチューリップを連れ帰ってきている。かわいい。

 

2023年1月のこと

 久しく動かしていなかったブログだが、2023年の目標として、アウトプットを増やすということを掲げ、1か月に一度はブログを更新することをその下の階層にある目標と決めた。本が好きで、なにか文章を書くことをしたいという気持ちが心の奥底にうっすらと、でも消えることなく積もっている。いつも中途半端になってしまうが、せめて今年のこの目標は全うしたい。

 前の記事では転勤になることを書いているが、そのプロジェクトは紆余曲折ありつつも終了して、2022年の4月からは東京で生活している。観光地が近い場所だが下町の雰囲気もある場所に家を借りていて、案外スーパーなども多くて住みやすい土地だ。交通の便もよく、週末は美術館に行くことを繰り返している。1月は、三菱一号館美術館で開催されている「ヴァロットン―黒と白展」、国立西洋美術館の「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」、アーティゾン美術館の「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」を訪れた。ヴァロットンは白黒の版画がかっこよかった。ただ写真撮影OKにはしないでほしかった。写真撮影の音で気が散るし、作品の前では作品を見る経験を第一にしてほしいし、写真を撮る人に配慮して鑑賞しなければならない気がしてしまうし、どうせ後から見るわけでもないのだし、見たいなら作品名で画像検索するなりすればよいし、作品保護の観点から見るとよくないのではないか、などとモヤモヤしてしまう。SNS等に写真がアップされ、それを見た人が展覧会に来場し、結果として文化の普及に貢献している面があると思ってはいるが、どうにも割り切れない自分もいる。
 ベルクグリューン展は行く時間が遅かったため、後半は閉館時間が迫ってしまい駆け足で鑑賞したのが残念だった。すべてをゆっくり見られると思っていたのだが、計画が誤っていた。ピカソよりクレーが気に入った。画面がます目のように分けられ、1ますが1色に塗られ隣り合った色とグラデーションをなしているタイプの作品が好きだ。
 オペラ座展は、いったい何が展示されているのかわからないまま訪れたが、思いがけずマネやドガの作品が展示されていて幸運だった。また、ジャック=エミール・ブランシュの≪『シェエラザード』のイダ・ルビンシュタイン≫とアンリ・ジェルヴェクスの≪オペラ座の仮面舞踏会≫もかなり好きだった。大学1年のときの西洋美術史の授業で、「美術館に行くのは目のごちそうだ」とか「行ってみるとびびっとくるものがあり、それが面白い」というようなことを言われたのが頭に残っている。確かにそうで、不意に好みの作品に出会うことがあり、そこから同じ画家の作品を調べてみたり、周辺の画家や歴史などが気になったり、興味が広がることもある。社会人になってからはなかなか学びの時間が取れないのだけれど、世界史だったり、美術史だったり、もっと学びたいなと考えてはいる。

 東京での暮らしの話のはずが、美術館に行った話になってしまったが、仕事の話に戻ろうと思う。以前と大きく変わったことの中に、働き方もある。前はほぼ毎日出社していたが、今は基本的には週4でテレワーク。テレワークはよくない。対面で働いてきたことがあったうえでリモートになる場合は、ある程度信頼関係もできあがっているため、そこからリモートで働くことになってもそれほど支障がないように思うが、新しい人たちとあまり会う機会もなくほとんどリモートで仕事をするとなると、信頼関係を築くことが難しいと感じている。週に一度会う人もいるが、これまで1、2回しかあったことがない人もおり、そういう人たちにお願いごとや相談ごとをするのは、なんとなく気おくれしてしまう。わたし個人の考え方による部分もあると思うが、リモートで働くのは向いていないと思う。よくないとわかっていつつも、ちょっと暇になるとさぼることもすぐできてしまうし。


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 今年の秋冬は服をあまり買っていない(おそらく)ためか、最近服がほしくてたまらず、YouTubeで2023年春のトレンドを解説する動画を見てみたり、雑誌を見てみたり、好きなブランドのオンラインストアを見てみたり、ウインドウショッピングをしてみたり、している。すでに、クリームイエローのニットを買ってしまった。めずらしくオンラインで購入した。ちょうど黄色のチューリップも家に迎えたところで、ここ数日は特段冷え込んでいるというのに、なんだか少しだけ春めいた気持ちになる。

 

 

 また、ここ何年かずっとほしいと思っていたHARUTAのローファーも購入。シンプルなものと悩んだが、今持っているパンツやスカートはシンプルなものが多いため、キルトローファーのほうに決めた。タッセル付きもかわいくて悩んだ。履いて散歩してみたが、かかとまわりが硬いような気がする。きっと履いていくうちにやわらかくなっていくのだろう。実はローファーという履物を持つのははじめてだ。高校生のときに履いていた人も多いのではないかと思うが、わたしの高校は私服だった。なのでずっとあこがれていた靴のような気がする。大切に履きたい。